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植毛手術後のダウンタイムについて

こんにちは。ヘアー&スキンクリニック新宿院の院長の髙平一成です。

今回は植毛手術後のダウンタイムについて紹介していきます。


ダウンタイムとは

ダウンタイムというのは、術後に普段通りの生活ができるようになるまでの時間のことをいいます。

植毛の場合のダウンタイムは大きく2か所に分けて考える必要があります。

①ドナーの毛を採取したところ
②毛を移植したところ

    ドナーの毛を採取したところ

    ドナーの毛を採取したところはよほどのことがない限り、FUTの場合でもFUEの場合でも術後ずっと痛みが残るということはありません。

    FUTの場合は抜糸が必要ですが、必ずしも抜糸までの間がダウンタイムというわけではありません。またFUTの場合、今ある既存の髪の毛でドナーの毛を採取したところが隠れます。

    FUEの場合は均等に採取を行い、採取するパンチの直径は0.9mmと極小です。

    (採取部位は1mm以下に短く刈りますが)採取部位から均等にまんべんなく採取すれば、後頭部の髪の毛が4mm以上に伸びると、理論的には肉眼で見て採取部位が薄いな、と感じることはほぼありません。

    このように、ドナーの毛を採取した後頭部に関してはダウンタイムはほぼないと言っていいですが、FUEでドナーの毛を採取した部位が上にある毛で隠れない場合は採取部位が赤く見えることがあります。その場合でも、ダウンタイムは長くて1週間程度と考えて大丈夫です。

    毛を移植したところ

    長井式ラインスリット植毛の毛穴と一般的な植毛手術の毛穴には明確な差があります。

    一般的な植毛で作る毛穴はホールスリットと言い、ホール型の毛穴は直径がだいたい0.6mm、毛穴の面積は0.3mm×0.3mm×3.14=0.2826㎟です。

    長井式ラインスリット植毛で作る毛穴は線状の毛穴で、サイズは0.8mm×0.1mm、毛穴の面積は0.08㎟です。これは、ホールスリットの毛穴の3.5分の1の小ささです。

    長井式ラインスリット植毛の特長は、かさぶたができにくい点にあります。

    (毛の太さに比べて)毛穴の方が小さいくらいなので、毛が毛穴にぴったりはまるため出血しにくくなります。

    赤み(発赤)は炎症が生じると必ず起きることなので、手術をすると必ずその赤みがでます。

    この赤みは早い方だと4日くらいで引いていき、一般的には1週間ほどで引くので植毛したところのダウンタイムは約1週間と言えます。


    ダウンタイムへの考慮は必要?

    4日程度で赤みは引いていきますが、赤みが長引くケースもあり、頭部の赤みの箇所が目立つ場合もあります。

    3日・4日も休めない場合は植毛箇所の赤みが目立つ場合があることも考慮して植毛手術を検討してください。


    ダウンタイム中に気を付けること

    植毛箇所の赤みはどうしても起きます。

    赤みを軽減するためには、飲酒・運動を控えることが有効です。

    食べ物では辛い食べ物を食べると血行がよくなり、植毛箇所が赤くなってしまうことがあります。そして治癒が遅くなる可能性もあります。


    植毛手術後のダウンタイムの過ごし方

    普通の日常生活をしていただいて問題ありません。

    早い方だと3日でダウンタイムを終える方もいます。

    ダウンタイムで重要なのは植毛したことに気付かれないようにするという点です。

    日常的に帽子やヘルメットを被って仕事をしている方はとても気付かれにくいです。

    今回は、植毛手術後のダウンタイムとその間の過ごし方や気を付けることについて紹介しました。
    植毛手術の計画を立てる際の参考にしてください。