ドクターブログ
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医療ブログ アナフィラキシー_第1回(全4回)
皆さんこんにちは。
植毛医の髙平です。
今回はオペの際に起きる可能性のあるショック症状の中で、原因の一つとなるアナフィラキシーの実際の症状と、その治療について、書かせていただきます。
医療関係者以外の方には少しわかりにくいかも知れないので、出来るだけ平易な文章で書いてみます。
皆さんはアナフィラキシーショックという言葉を聞いたことがありますか?
テレビのニュースなどで扱われるようになったことで、名前は聞いたことがあるという方もいらっしゃると思います。
特にスズメバチに刺された人が、2回目に刺されるとこれになることがあり、場合によっては命を落とすような症状になる、実は馬鹿にできない反応です。
でも適切に対応を行えば、恐れるものではないと考えています。
皆さんの日常生活でも起こる可能性はあるので、知っていて損はないと思います。
我々にはウイルスや細菌、がん細胞などの、外敵から私たちを守ってくれる免疫系というものがあります。
これは簡単に言うと軍隊みたいなものです。
ところがこの軍隊が外敵に過剰に反応してしまうことがアレルギー反応であり、
その反応によってさまざまな症状が起きてしまうのです。
特にショックというのは、血圧が80以下のことを言い、分かりやすくいうと手首の脈が触れない状態です。
そうなると命を維持するために必要な酸素が十分に供給されなくなり、
血圧が低下したり、呼吸が停止したり、脳機能が低下して最後は心臓が止まってしまったりします。
これを未然に防ぐには、どうしたらいいのでしょうか?
それはオペを安全に行うために、我々が全ての患者さんに対してやっていることなのですが、
次回に続きます。