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FUE採取時の一般的問題と解決_第1回(全3回)

皆さんこんにちは。

植毛医の髙平です。

今回はFUE(Follicular Unit Excision;毛包単位くり抜き採取法)について書いてみます。

自毛植毛手術で最も重要な工程の1つが、後頭部からの移植株(グラフト、ドナー株とも呼ばれる)の採取です。
FUEはこの採取方法の1つです。

FUEで後頭部から採取可能な移植株の総数は、個人差はありますが生涯で約4,000から5,000株と言われています。
その数には限りがあるため、可能な限り有効活用できるよう正確に採取する必要があります。

その工程に関して国際毛髪外科学会の学会誌に書かれていた論文がありますので、一部を紹介します。

    論文タイトル:FUEでの移植株採取の一般的な問題と解決策
    原題; Common FUE Graft Harvesting Problems and Solution

FUEでは従来のFUTのように、メスを使う事なく、毛穴から生えている毛髪を「毛穴ごと」(これを毛包単位と呼びます)採取します(1つの毛穴から生えている本数によって、1本毛、2本毛、3本毛と呼びます)。

FUEを正しく行うと、FUTとは違い後頭部に線状の傷痕ができないというメリットがあります。

下の絵を見てください。

頭皮に生えている髪の毛を、シャープペンの先端のようになっているパンチニードル(絵の中の水色の器具)で、髪の毛の根元(毛根)を傷つけないように丁寧に採取をしていきます。

ただ皮膚の上では直毛に見えていても、皮膚の下では毛根の向きが予想と異なっている事があります。そのため100%切断せずに採取する事は容易ではありません。

植毛医として採取率(切断せずに採取できた毛包単位の割合)の合格ラインは8割以上とされています。

頭皮の質(柔らかい・硬い、炎症の有無など)、毛包の性質(太さ、長さ、カーブなど)の要素は患者さんごとに異なります。

では、日々の植毛手術で植毛医がどのような工夫をしながら後頭部から移植株を採取しているのでしょうか?

前述の論文に書かれている内容も合わせて紹介していきたいと思います。

次回に続きます。