ドクターブログ
植毛を決断するタイミング
こんにちは。ヘアー&スキンクリニック新宿院の院長の高平一成です。
AGA診断を受けた方の中には、植毛を決断するタイミングに悩んでいる方が多くいらっしゃいます。
今回はAGAの方が植毛手術を行うべきタイミングについて紹介していきます。
植毛をおこなわなければ希望がかなわない時
AGAの投薬治療をおこなっている方とおこなっていない方で異なりますが、植毛手術をしなければ自分の希望している頭髪の状態になれない事が判明したタイミングがベストです。
以下に、状態別の例を紹介していきます。
■AGA投薬治療をしたことがない方
ハミルトン分類1~3型までの方で家族に強い薄毛の方がいなく、特にハエギワを何とかしたい場合は植毛を決断する一つのタイミングです。
ハエギワの植毛に限定するのは、前頭部と頭頂部は投薬治療の効果が期待できるからです。
ハミルトン分類1~3型の方は投薬治療の開始とハエギワの植毛手術を同時に行うことで、投薬・植毛の効果が同時期に現れることが期待できます。
■AGA投薬治療をしている方
ハミルトン分類4型以上の方でAGA投薬治療による薄毛改善の限界が来た場合は植毛を行う以外に方法がありません。
植毛を決断する時の注意点
植毛手術を希望する場合でも、タイミングや植毛の方法には注意が必要です。
以下に、注意したい点を紹介していきます。
■見切り発車で植毛をしない
薄毛が気になってきた時、初期の段階であればまず投薬治療をおすすめします。
特に、ハミルトン分類1~3型の方の前頭部、頭頂部のAGAは投薬治療で進行を抑えることが期待できます。
一方、ハミルトン分類4型以上で投薬治療をおこなわないままいきなり植毛をしたり、投薬治療が効くか効かないか分からないうちに見切り発車のように植毛をした場合、期待した通りの結果が得られない可能性があります。
ハミルトン分類4型以上の方には、少なくとも6か月の投薬治療をおこなって、投薬治療の効果を確認してから植毛の決断をおすすめしています。
また、ハエギワに植毛をおこなう場合でも、下に下げ過ぎないことがポイントです。
現在のハエギワの高さで境界線を明瞭にして、薄毛に見えないことを考えて植毛することをお勧めしています。
■ボリュームさえ増えればいいは間違い
ハミルトン分類4型以上の方にAGAで投薬治療の効果を確認せずに植毛した場合、植毛した部位の既存毛のAGAの進行を抑えられず、植毛した毛髪がドーナツ状に残るケースがあります。
ドーナツ状に毛髪が残る状態は通常ではありえなく、不自然な状態の毛髪になってしまいます。
このように投薬治療の効果が十分ではない場合に、特に頭頂部にドーナツ状の毛髪が残るリスクがあることを良く理解して植毛の決断をしていただければと思います。
AGA内服薬は効果が現れるまでに最低6か月かかる
薄毛が気になるからと言っていきなり植毛手術を検討するには上記のリスクが伴います。
AGA治療はまず投薬治療を最低でも6か月おこない、投薬効果をみてそれでも生え際やつむじの薄毛が気になった時点で植毛を検討することをおすすめしています。