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植毛手術についてのご質問①~何回も植毛手術を受けるってどういうこと?~

こんにちは。ヘアー&スキンクリニック新宿院院長の髙平一成です。

患者さんのご質問で植毛手術に関するご質問がとても多くあります。
今回は植毛手術に関するご質問について紹介していきます。

何回も植毛手術を受ける場合の例

まず、何回も植毛手術を受ける患者さんの例を紹介していきます。
植毛手術を検討中の方で「何回も植毛手術を受けるってどういうこと?」という方はぜひ参考にしてください。

①AGAの進行のために追加の植毛をしなければならなくなった場合

AGAは進行性の病気なので、植毛手術を受けていただく時は、全ての方に投薬治療を受けていただき、出来るだけAGAの進行を抑えていただくことを大前提としています。

仮に、投薬治療を受けなかったため、植毛手術を受けた時点では1,000グラフトの移植で良かった植毛部位が、AGAの進行により1年後に1,500グラフトの移植が必要な状態になってしまったとすると、移植した1,000グラフトが全て生着したとしても、患者さんの満足度は67%(1,000/1,500=67%)となってしまいます。

そのため植毛手術で植え付けた毛根が100%生着するとは言い切れないことも鑑みると、植毛手術にはAGA投薬治療が必要であることをご理解いただけると思います。

②患者さん自身がもっと髪の毛の密度を上げたいと希望している場合

全ての患者さんに、1年後がゴールですよとお伝えするのですが、1年たった時に,植毛手術自体気に入っていただけている状況で、患者さん自身が「欲が出て来たんだよね」とおっしゃる場合があります。

このようにおっしゃる患者さんは、今の状態でも悪くないが、さらに密度を上げたいと希望される患者さんで、結構多くいらっしゃいます。

実は、アジア人の毛穴は1平方センチメートルに対して50個~80個です。これに対して当院では、1平方センチメートルに30個の毛穴を作って植毛手術を行っています。

これは、最初から1平方センチメートルに対して50個の毛穴を作る植毛手術を行うと、皮膚組織が傷んでしまい、生着率が大幅に下がる可能性が高くなるためです。

そのため、当院では、最も効率がよく、皮膚へのダメージ少なく、見かけもよく、生着も悪くないのが1平方センチメートルあたり30個の毛穴を作ることとされているので、そのような植毛手術を行っています。

植毛手術自体には満足されても、もう少し密度を上げることを希望される患者さんがいらっしゃる背景には、このような事情があります。

なお、現在当院の植毛手術では、このような患者さんのニーズも考慮し、ハエギワから3列目までは、1平方センチメートルに対して40個~60個の毛穴を作ることで、ハエギワの密度を上げる方法を実用化しています。

植毛手術の結果が思わしくなかった場合

植毛手術は人間に施術を行うため、結果が必ず100%であるとは限りません。

学会や植毛の教科書では、植えた毛の80%くらい生着すればほとんどの方に満足いただけるとされていますので、患者さんには、植毛手術の前に、移植毛の生着率が80%ほどであれば満足のいく結果だと言うことをしっかりと説明するようにしています。

植毛手術1年後の経過観察で術前術後の写真を比較し、生え方が悪い場合は患者さん側に特別な要件がない限り再施術を無償で行っています。