ドクターブログ
投薬治療してから植毛手術をすすめる理由
こんにちは。
ヘアー&スキンクリニック新宿院院長の髙平一成です。
患者さんのご質問で植毛手術に関するご質問がとても多くあります。
今回は「投薬治療してから植毛手術をすすめる理由」について紹介していきます。
植毛手術をすすめる場合
- AGA内服薬を服用してもハエギワに改善が見られなかった方
- AGA治療を始める方でハミルトン分類3型程度まで症状が進行している方
- 効率的にAGA治療を行いたい方
上記のような方には植毛手術とAGA投薬治療を同時に行うことをおすすめしています。
先に投薬治療をすすめる場合
- 一度も投薬治療をしたことがない方
- AGAの進行がゆっくりな方
- 植毛すべき場所が見当たらない方
- AGAの進行が速すぎて植毛手術の効果が予測できない方
- 頭頂部に植毛手術を希望している方
上記のような方には投薬治療をおすすめしています。
特にAGAの進行が速い方でご家族にもAGAの進行が速い方がいる場合には、植毛手術と投薬治療を同時に行っても効果が追い付かない場合があります。
また、頭頂部はAGA治療薬の効果が出やすい場所なので、まず投薬治療をおすすめしています。
半年~1年の投薬治療を行い、AGA治療薬の経過をみてハエギワが生えてこない・頭頂部が良くなり切らないと言った場合に植毛手術を選択肢に入れることをおすすめしています。
先に投薬治療をすすめるメリット
①いきなり植毛手術をおすすめしない最大のメリットは金銭的メリットです。
例えば当院で1500グラフトの植毛手術を受けていただいた場合、手術代はおおよそ税込150万円ほどになります。
もう少し詳しく書きますと、当院では1平方センチメートルあたり通常30の毛穴を作ります。
そのため、例えば植毛が必要な部位の面積が50平方センチメートルだとしますと、
50×30=1500グラフト
が必要になるためです。
投薬治療を行い、AGAが改善した後に植毛手術を行うことが出来れば、植毛が必要な部位の面積が50平方センチメートルより狭くなる可能性が高いです。
そのため植毛手術の費用も安く抑えることができる可能性が高いです。
投薬治療により植毛が必要な部位の面積が狭くなり植毛するグラフト数が少なくなった場合、もし患者さんが浮いた金額をAGA治療薬フィナステリドの投薬治療に回したとすると、5~7年間ほどフィナステリドの投薬治療を受けられるほどの金額に相当する場合もあります。
②移植毛を無駄に使わなくてもいいメリット
移植毛は使えば使うほど、後頭部の限りあるストックは減ります。
移植する毛がなくなったら金銭的な余裕があっても、それ以上植毛手術を行うことはできません。
AGA治療薬の投薬治療を行えば、ハエギワや頭頂部のAGAの進行を抑制することでヘアーサイクルを改善できる可能性があります。
AGA投薬治療の効果により改善が見られた場合には、AGAが進行し続けることなく、植毛手術に必要な移植毛も必要最低限の採取で効率的に行うことが可能になります。